「ブラッド オブ バハムート」の開発スタッフ
(共同ディレクター・石山貴也)による
ゲーム解説やスタッフインタビューを
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今作のSEを制作した、
御子柴へのインタビューの第2回です。


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■大学で研究していたこと


横山
いやあ。
改めて聞くと、面白い人が多いね。


――
びっくりしました。
スクエニにいる人って
昔からそれを目指してきた人が
集まってるのかと思いきや。


横山
破天荒な感じが(笑)。


御子柴
たぶん、すごい特殊だと思います。


横山
ですよね。


御子柴
僕、大学行って、
大学院に進んで。


――
はい。


御子柴
大学院1年目で、
「もういいかな」と(笑)。


――
(笑)


御子柴
で、アルバイト情報誌見て。


横山
ぶははははは!!(笑)
ちなみに、大学では
何を研究してたんですか?


御子柴
化学です。


横山
化学!!?(笑)


御子柴
全然関係ないですからね。


横山
つまり、
大学院で化学やってて、
「もういいか」って思って
アルバイト情報誌で
時給高いからって、ここに!


――
で、今に至ると!


御子柴
そうですね。


横山
すごいですね!(笑)


■やっと仕事の話


――
そんな御子柴さんに、
SEについて
語っていただきたいんですけども。


御子柴
SEについてですか。


――
ゲームにおけるSEとは?
みたいなものを。


御子柴
SEとは。
うーん……。
「目立たないけれど
無くてはならないもの」ですかね。


――
ほうほう。


御子柴
ユーザーさんが
効果音をどう思うかに関しては、
重要視してもらわなくても
いいと思ってるんですね、僕は。


――
なるほど。


御子柴
「あ、鳴ってるな」くらいで(笑)。
意識せず聞いてもらえれば
いいかなと。


――
例えば、敵が消える音を
気持ちいい感じに工夫して作るけど、
遊んでるときはそこには意識せずに
「なんか倒すのが気持ちいいぞ」
「倒すのが楽しくなってきたぞ」
みたいに感じてもらえれば、 それでいいと。


御子柴
そうですね。


――
はいはい。
わかります。


御子柴
あと、なんだかんだで結局、
「曲」と「効果音」って
片方だけじゃダメ、
みたいな感じに思っていて。


――
はい。


御子柴
相互作用で良くなるものだと
思ってて。
曲がいいだけでもダメだし、
効果音がいいだけでもダメだし。
なんか、その、
バランスが良くなきゃ
サウンドをやってる意味は
ないんじゃないかと。
「サウンド」でひとつのものに。


――
バランスというと……
例えば音質面もあると思いますが、
重くてカッコイイ音楽が
ズンズン鳴っているときに、
効果音が「ヘポッ、ヘポッ」だったら
すべて台無しだと?


御子柴
そういうものもありますし。
あと、曲が主張している場面なら
効果音は無くてもいい、
とかありますし。


――
なるほど。
その全体としての
ひとつの「サウンド」を
作るにあたって、
音楽の方とも意見を
すりあわせて。


御子柴
そうですね……。
でも、だいたい曲を聴けば
わかってくるので、


――
じゃあ、まず曲を聴いて
それに合わせて
効果音のイメージを
決めていく感じですか?


御子柴
そうですね。
曲とのバランスですね、
大事な部分は。
映像と違って
ゲームの効果音は
どこで鳴るかわからないので、
どの曲ともうまくいきそうなところで
合わせていきます。


■がっかりする職業病


――
あ、話は変わりますが、
サウンドデザイナーならではの
職業病なんて、あります?


御子柴
職業病、ありますね。


――
ありますか!


御子柴
映画とかは、もう、効果音が
気になってしょうがないです。


――
ああ~。


御子柴
「あ、この音聞いたことある」と(笑)。


――
(笑)


御子柴
効果音のライブラリCDがあるんですけど、
「あ、これそのまんまじゃん」とか(笑)。


――
(笑) せっかく作品に集中したいのに。


御子柴
「あ、俺も使った」とか(笑)。


横山
どういう音がですか?
銃撃とかチャンバラの音とか?


御子柴
たぶん、そういうのは
録ってると思うんです。
「実際にない音」って
あるじゃないですか。
魔法の音とか。


横山
あーあーあー!
なるほど!


御子柴
実物は無いんで(笑)。
シンセとかで作るんですけど、
ま、限られてるじゃないですか。
世界中にあるシンセって。


――
まあ(笑)。


御子柴
で。「あっ、あのシンセだ」と(笑)。


――
それで覚めちゃうのは、やですねえ。




続きます。
明日は、『ブラッド オブ バハムート』での
効果音制作について伺います。


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