開発スタッフが開発スタッフに聞く
マニアックインタビューシリーズ。
第2回は、ゲーム中の
イベントシーンを作った
イベントディレクターです。
というか、自分(石山)です。すいません。
「このブログを書いてる人って何者?」
という疑問もあると思いますので
最初の方に紹介させてもらいます。
なお、自作自演の痛い子になってしまうので
今回に限り、聞き手は
横山プロデューサーにお願いしました。
それでは、どうぞ。
――
では、ブログをご覧の皆さまに
自己紹介と担当からお願いします。
石山
はい。ええと。
今回、共同でのディレクションと
イベントディレクターを担当しました
石山です。
全てのイベントシーンを作りました。
――
そのほかにも、
世界観の構築とかもやったよね。
石山
あ、そうですね。
世界観やキャラクター設定を決める段階で
自分からもネタ出しをして。
最終的に鳥山さん(*)がまとめました。
(*)鳥山求。
今作のディレクション&シナリオを担当。
――
あとは、あれだ。
ザコキャラの名前とかも(笑)。
石山
ザコキャラの名前もつけましたね。
あ、いや、"小獣(こじゅう)"です!
――
ゲームをプレイしていて、
小獣の名前を見て
「なんだこりゃ?」と思ったら……。
石山
はい、僕の責任です。
……いいじゃないですか
それはもう!(笑)
――
ほかに、ユーザーさんに
わかりやすいところでは?
石山
うーん。
チュートリアルとか、
メニューのヘルプテキストとか。
あと、この公式ブログ?(笑)
――
あ、そうだね。
石山
まあ、見えるところも
見えないところも、
いろいろやらせていただきました。
――
では、この仕事を目指した
理由とか経緯ですが。
石山
ええと。
僕、今は「プランナー」というかたちで
スクウェア・エニックスに
籍を置いていますけども、
実は、ゲーム業界には
「サウンドデザイナー」として入りまして。
――
ほう。
石山
最初は、某大手メーカーで
スニークアクションゲームや、
恋愛系アドベンチャーゲームの
サウンドに関わりまして。
……で、それから何を思ったのか
その会社を辞めて
プランナーにコンバートしました(笑)。
――
それはまた、あの(笑)、
まったく脈絡がないというか。
ずいぶんな変貌だよね。
石山
うはは(笑)。
いや、あの、もともと
小さい頃からゲームが好きで。
当時は音楽が好きだったんで
音楽でゲーム業界に入ろうと、
そういう専門学校にも行ったんですけど。
それでも心の奥底にはずっと
「ゲームそのものが作りたい」っていう
思いは残っていまして。
――
なるほど。
もともとサウンドだけが
やりたかったわけじゃなくてね。
石山
あとは、まあ、
サウンドとしてやっていくのにも
限界を感じまして(笑)。
――
ほう(笑)。
石山
「やっぱりゲームの企画やりたいな」と思い、
プランナーとして就職活動をして、
次のメーカーに入りました。
――
そこでは何を担当したんですか?
石山
最初はレースゲームの
企画アシスタントから始まって、
そのあと、携帯電話コンテンツの部署に
異動しました。
――
そこから本格的に企画を?
石山
当時は携帯アプリが出始めの頃で、
規模は小さいながらも、
ゲームひとつの企画提案から、
データ、サウンド、デバッグ、サポートまで
あらゆる行程を担当してきました。
それは、今でもいい経験だったと
思ってます。
――
サウンドの経験も密かに
役に立ってるわけだ。
石山
そうですね。
アプリの曲を自分で作れたのは
なにかと便利でした。
――
……あと、"あれ"は
言わなくていいの?(笑)
石山
あ、"あれ"ですか?(笑)
ええと。
その携帯アプリでの代表作となったのが、
読みにくい名前の
探偵アドベンチャーゲームでして。
シリーズで9作品ほど作りました。
そのうち1作品はDSです。
――
そんなに作ってたんだ。
そういうアドベンチャーゲームは
シナリオがメインになるわけだけど、
やっぱりシナリオ系がやりたかった?
石山
あ、いや、でも
最初からそれほどシナリオ志向が
強かったわけではなくて。
――
ほう。
石山
実は、当時のプランナーで
シナリオを得意としていた人が
いなそうだったんで、
「駆け出しプランナーの自分が
この世界で生き残るためには、
とりあえず、ほかの人がやらないことを
やっていくしかない!」と思って(笑)。
まあ、もともとアドベンチャーゲームが
好きだったこともあるんですけど。
――
なるほどね(笑)。
石山
幸い、ある程度評価もしてもらえたので
"武器"にはしていこうと思っていますが、
基本はやっぱり「ゲームを考える人」で
ありたいと思ってます。
――
そのあと、うちに来たんだっけ。
石山
それからもろもろあって
スクウェア・エニックスに来て、
最初に関わったのが
『ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング』。
で、『ブラッド オブ バハムート』に至ります。
――
前回の『レヴァナント・ウイング』や
今回の『ブラッド オブ バハムート』では
社内のスタッフと社外のスタッフの
混成チームで開発したわけだけど。
石山
そこは社外スタッフとのやりとりも
経験していたおかげで
割と違和感なくできたかなあ、
と思いますが。
――
なるほど。
石山
まあ、あれですね。
これまでやってきて思うのは、
どんな経験がどこで役に立つか
わからんもんだな、と(笑)。
――
そうだね(笑)。
石山
いろいろやってみるもんです。
いやホントに。
続きます。
明日は、『ブラッド オブ バハムート』の
イベントシーンがどのように作られたのかを
紹介します。