「ブラッド オブ バハムート」の開発スタッフ
(共同ディレクター・石山貴也)による
ゲーム解説やスタッフインタビューを
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今作のキャラクターデザイナー、
吉岡愛理へのインタビューの第3回です。


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■ユイ設定の変移


――
では続いて、 最初にも紹介した「ユイ」が
どのように作られていったのかを
ブログを読んでいる方々に
紹介したいのですけど。
……どこからいきましょうか。


吉岡
いちばん最初は……
イブキの許嫁っていう
設定でしたっけ?
最終的には(ユイが)
ヒロインになりましたけど、
隊にもうひとり女の人がいて。
それが癒し系の人で、
この子はマスコットみたいな……?


――
そうでした。
今の形に決まる前には
ヒロインは別にいるという
設定もありましたね。
その頃から、
今のユイのビジュアルは
イメージにあったんですか?


吉岡
そのときは、
まだ耳が付いてました(笑)。


――
ああ、はい(笑)。
最初、ユイはフェンリル族だという
設定も考えられていました。
つまり、今のユイとは……


吉岡
まったく違うものが(笑)。


――
そこから始まったんですね(笑)。


吉岡
で、結局この形に
落ち着いたのは……。


――
それから設定も変わって、
イブキと幼なじみの魔法使いの女の子、
ということになって。


吉岡
なって。
で、顔に関しては
鳥山さん(*)から指定がありました。


(*)鳥山求。
今作のディレクターを担当。


横山
え、なにそれ?


――
某アイドルの女の子の写真が送られてきて、
「ユイはこんなイメージで」と。


横山
へえー。知らなかった。


――
まあ、部隊のアイドルですし。


吉岡
で、やんちゃなところもありつつ、
大人しく清楚で、天真爛漫という。


――
ヒロイン像に求めるものが
詰め込まれていったと。


横山
それにはセクシーさが足りないね(笑)。


――
(笑)。
まあ、そこは本来、ミュスカが。


吉岡
お色気はミュスカが担当だったんで、
ユイにはいれなかったんですよー。


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サンチャゴの妻、ミュスカ。


――
実はミュスカも最初は
部隊の一員として生まれた
キャラクターだったんですけど、
数々の検討の結果、ユイの紅一点で
いくことになりまして。


吉岡
(設定上)部隊に加わらなくなりました。結局。
加藤さん制作のデータもあったんですけど……。


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ミュスカのドット絵も作られていました。


■ユイには愛情を注いで


――
それから、ユイのデザインは
どのように進んでいったのでしょうか。


吉岡
ユイひとりになってからも
フェンリル族の衣装が
残ってたんですよ。


――
最初のデザインは
民族衣装ぽかったですよね。


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ユイの衣装デザインについては
これだけの案が上げられました。


横山
開発チームみんなに
どれがいいか投票してもらったよね。


――
あれ?
決まったのは入ってます?


吉岡
決まったのはこれですよ。


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吉岡
で、黄色がイヤだって
話があったんで……


――
赤に変えたわけですね。
でも、横山プロデューサーは
(胸の)ボンボンがイヤだって
言ってませんでしたっけ?


横山
イヤだ。
あと、胸がちょっとデカいのも
やだ(笑)。


――
(笑)。


吉岡
でも最終的にはでかく、と。
男のロマンだってことで。


横山
僕は最後まで反対しましたが、
押し切られました(笑)。
このボンボンも、必要必要って。


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このボンボン。


――
プロデューサーには申し訳ないですが
検討の結果、
ドット絵にしたときの
見栄えなども考えて、
残すことになりました。


吉岡
でも結局のところは……好み?(笑)


――
そうですね。
まあ、結局は各々の好みを
反映させたような形で。


横山
俺の好みは却下されたけどね(笑)。


――
(笑)
ミニスカートも誰かの好みで?


吉岡
それは私が譲らなかったんで(笑)。


――
(笑) なるほど。


吉岡
生足も譲れない!(笑)


――
みんなの愛情(?)を
注ぎ込まれた子なんですね。
こうして今のユイが
できあがっていったわけです。


■そのほかのキャラは


――
イブキは最初から
ほとんどデザインが
変わらなかったですよね。


吉岡
バリエーション出しも
してないんですよね。


――
そうですね。
開発初期に
キャラクターデザインを決める
会議がありまして
吉岡さんから提出されたものが
ほぼ今のままのイブキでした。


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吉岡
そこで即決だったんですよね。


――
「じゃあこいつが主人公だ!」で、
イブキは決まりました。


吉岡
だから
(そのつもりでデザインしてないんで)
主人公にしては目が細いんですよ。
表情が見えなくなっちゃうんで
気になってるんですけど。


――
でも寡黙な感じが伝わるので
むしろいいと思いますよ。


横山
うん。


――
あと、行商人のモチーフは
山椒魚なんですよね。
だから「サラマンダー族」という
設定にしたんですが。


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横山
開発中は、
とある防具の仮の名前が
「山椒魚スーツ」だったしね。


――
最初はてっきり、
開発のシンク・アンド・フィールさんが
勝手にそういう名前をつけたのかと
思ってたんですけど。


吉岡
あ、会議で私が
「これ山椒魚なんです」って言ったのを
聞き逃さなかったみたいで。


――
そうだったんですね。
で、まあ、山椒魚は英語で
「サラマンダー」なので。


吉岡
サラマンダーですね。
ちなみに山椒魚にしたのは、
「山椒魚戦争」(*)という
カレル・チャペックの本を読んでて、
そっからきてるんです。


(*)「山椒魚戦争」
知性を身につけた山椒魚たちが、
人間に労働力として利用されていたところ、
やがて急激な進化を遂げ
人間に反旗を翻すという話。


――
なるほどー。
つまり、そういう
「進化した賢い山椒魚」のイメージが
"あれ"なわけですね(笑)。


吉岡
いや、賢くなる前のイメージが
あれなんです!(笑)


■今後やってみたいことは


――
では最後になりますが、
今回、キャラクターデザインに
チャレンジした吉岡さんが、
今後やってみたいことは
なんでしょうか。


吉岡
趣味で言うと、
デフォルメしたものを
描きたいです(笑)。


――
あー。
今回の絵は
頭身が高めでしたから。


吉岡
はい。
もう少し頭身落としたキャラが
描きたいかなと。


――
なるほど。
ありがとうございました。




以上です。
明日は、イブキの幼なじみの魔法使い
「ユイ」の特徴と戦い方を紹介します。


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