今作のディレクター&シナリオライター
鳥山へのインタビュー、最終回です。
――
そのほか、今回のシナリオ面で
特にこだわった部分などはありますか?
鳥山
タイトルが
『ブラッド オブ バハムート』に決まってからは、
もうひとつのコンセプトとして
新たなる「バハムート」の神話を
蘇らせることに注力しまして(笑)。
――
あ、なるほど。
開発初期はタイトルがまだ未定で、
「バハムート」が入るかどうかも
決まっていない状態でしたけど。
鳥山
正式に決まってから
「バハムートシリーズ」として、
バックボーンにある世界観のつながりをもたせて、
バハムート神話として分厚い設定を
織りこんでいきました。
――
確かに、各所にキーワードが
ちりばめられていたりしますね。
――
今回の制作過程で
チャレンジしたことや、
新たに試してみた手法などは
ありますか?
鳥山
リアルとファンタジーのクロスオーバー。
現実世界の人物をモチーフにしたのは、
今回が初めてですね。
――
あ、さきほども話にあがった
「新選組」ですね。
鳥山
はい。
横山
普段、新作のRPGで
キャラを組み立てるときは、
なにもないところから
フラットに考えていくんですか?
鳥山
そうですね。
完全にオリジナルの人物を
作り上げていく感じです。
横山
なるほど。
鳥山
ただ、それはやっぱり
時間がかかるんですよ。
そういう意味では、
実在の人物をモチーフにしたのは
タイトなスケジュールをこなすのに
有用でしたね。
――
新しさだけでなく、最初の段階で
スケジュールを考慮して、
そういう手法を採り入れたわけですね。
――
では最後に。
シナリオライターとして
「こういう物語を描いてみたい」
といったものはありますか?
鳥山
もちろん、「バハムート」の新たな世界ですよ(笑)。
今作で生まれた神話の「バハムート」は、
13の世界を創造することになってます。
――
うは!(笑)
こんなところで、まさかの続編宣言ですか!?
横山
しかも13作も(笑)。
――
やはり今回の世界観には
思い入れが強いと?
鳥山
『ブラッド オブ バハムート』はもちろんですが、
「バハムート」シリーズとして
語り継いでいきたいですね。
――
おお、「バハムート」シリーズ!
鳥山
『バハムート ラグーン』(の続編)でもなくて(笑)。
「バハムート」の生み出す新たな世界という形ですね。
自分にとって「バハムート」というのは
「最強の龍」という意味があって。
――
あ、なるほど。
その「最強の龍」のシリーズを
書いていきたいと。
鳥山
まあ、『バハムート ラグーン』から
今回の『ブラッド オブ バハムート』が13年なので、
10年に1本くらいで(笑)。
横山
じゃあ、次は10年後?(笑)
――
遠っ!(笑)
では、以上です。
どうもありがとうございました。
次回はフェンリル族の老巧なる槍使い
「サンチャゴ」の特徴と戦い方を紹介します。
さらに、スタッフインタビュー
プロデューサー編の
2本立てで掲載します!